紅茶を選ぶ時、必ず選択肢のひとつとなるセイロン。
今回は、その産地について調べてみたのでブログを書いてみます。
スリランカ共和国について
スリランカ共和国は、インド洋に浮かび、「インド洋の真珠」とも呼ばれる美しい島国です
凛々しいライオンが描かれた国旗がとても印象的ですよね。
ただ、不思議なことに現在のスリランカに野生のライオンは生息していません。
そのルーツは、紀元前5世紀頃にまで遡ります。
スリランカの多数派民族であるシンハラ人の祖先は、インド北部・東部から海を渡って移住してきました。 当時のインド大陸にはインドライオンが広く生息しており、彼らにとってライオンは身近で最も恐れ多く、そして誇り高い猛獣そのものでした。
スリランカの歴史書『大史(マハーワンサ)』の伝説では、最初の王朝を開いた「ヴィジャヤ王子」の祖父がライオン(シンハ)であったとされています。 移住した人々は、自分たちのルーツを「ライオンの血を引く者(=シンハラ)」と誇り、海を越えてその伝承を受け継いできたのです。
「セイロン」から「スリランカ」へ
「セイロン」という呼び名もまた、このライオン(シンハ)という言葉が語源です。
古代から中世にかけて、シナモンやルビー、サファイアを求めてやってきたアラビア商人は、この島を「サランディーブ」と呼びました。その後、16世紀以降に交易の利権を狙って進出したポルトガル人が「セイラン(Ceilão)」と記録し、オランダを経て、イギリス統治下で英語表記の「セイロン(Ceylon)」として定着します。
1972年の完全共和制移行にともない、国名は伝統的な呼び名である「スリランカ」共和国へと改称されました。スリランカとは、サンスクリット語で「スリ(聖なる、光り輝く)」+「ランカ(島)」を意味する美しい言葉です。
国名が変わっても紅茶の名前が「セイロンティー」のままであり続けるのは、100年以上にわたって築き上げられた「世界最高峰の紅茶ブランド」としての信頼を守るためです。
コーヒーの危機から生まれた紅茶大国
今でこそ紅茶大国として知られるスリランカですが、19世紀中頃の主力産業は紅茶ではなく「コーヒー」でした。
ところが1869年頃、「サビ病」というカビの病気が大流行し、島内のコーヒー農園はほぼ全滅という壊滅的な打撃を受けてしまいます。
その絶望的な危機を救ったのが、スコットランド人の農園主ジェームズ・テイラーでした。
彼は1867年にキャンディ近郊のルーラコンデラ農園で茶の商業栽培に成功。テイラーの成功をきっかけに島中の農園が一気に茶へと転換され、スリランカは世界屈指の紅茶大国へと飛躍を遂げました。
標高が織りなす「セイロン5大産地(Ceylon Five Brands)」
スリランカ紅茶の最大の魅力は、茶園の「標高差(ハイ・ミディアム・ローグロウン)」によって香りや味わいが劇的に変わる点にあります。

スリランカ紅茶局が公式に定める代表的な「5大産地」の個性を、おすすめの飲み方とともにご紹介します。
Nuwara Eliya(ヌワラエリヤ)
標高約1,800m以上(ハイグロウン)に位置し、スリランカで最も高い冷涼な高地で育つため、雑味がなく透き通った味わいを持ちます。「紅茶のシャンパン」と称される気品あふれる一杯です。
繊細な香りをそのまま楽しむストレートで飲まれることが多いです。
Uva(ウバ)
ダージリン、キームンと並ぶ世界三大銘茶の1つです。
標高約1,200〜1,800m(ハイグロウン)で育てられ、メントールや鈴蘭に例えられる独特の爽やかな香りがあります。8〜9月のクオリティーシーズンには、すっと鼻に抜ける爽快な香りが際立ちます。
ミルクを入れると華やかなピンク色の水色(クラシカル・ピンク)になり、濃いめに淹れたミルクティーするのがおすすめです。
Dimbula(ディンブラ)
香り・渋み・コクのすべてが黄金バランスで整った王道のセイロンティーで、「紅茶の優等生」とも言われます。標高約1,200〜1,600m(ハイグロウン)で栽培されています。
飲み方も、ストレート、ミルク、アイスティーのすべてが合います。冷やしても白く濁りにくいため、クリアで綺麗なアイスティーを作りたいときにも最適です。
Kandy(キャンディ)
ジェームズ・テイラーが初めて茶を植えたセイロンティー発祥の地。
標高約600〜1,200m(ミディアムグロウン)の穏やかな気候で育つため渋みがトゲトゲせず、とても素直で飲みやすい味わいです。
食事やスイーツを選ばない毎日のデイリーティーとして。
フレッシュフルーツを浮かべたアレンジティーにもよく合います。
Ruhuna(ルフナ)
標高約0〜600m(ローグロウン)という南部の温暖で湿度の高い低地で育ち、茶葉の発酵がしっかり進むことで独特の香ばしさと濃厚なコクが生まれます。
ロイヤルミルクティーやスパイスチャイとして飲むのがおすすめです。
さて、今回はスリランカ共和国とセイロンティーについて少し調べてみました。
標高0~1,800mまで植生できる茶葉って凄いですね…
紅茶好きを名乗れるよう、今後も色々調べて記事を書いてみようと思います。

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