#260604 品川ひとり旅2/ミュージカル座|千羽鶴

ミュージカル座の公演『千羽鶴』を観に行きました。

会場の六行会ホールは、新馬場駅から徒歩5分程度。
開場1時間前に着いたので、向かいにあるカフェEZでランチ。

レモンの効いたポークキーマカレー(¥1,100)
オレンジジュース(¥200)

開場時間になると、六行会ホールの入り口は混み合っていました。
階段を降りて、事前に購入していたチケットを受付で受け取り、ロビーへ。開演前にお手洗いに行くと、ハートの女王をイメージさせるような珍しいデザインの女子トイレでした。


そして、ホールに入り、自分の席を探しました。
平日の昼公演でしたが、客席は7割ほどが埋まっていたと思います。


開演のブザーが鳴ると、ヒロインが舞台中央で「まずは三角に折って……」と、折り鶴を折る手順を歌いながら物語が始まりました。
2歳で被爆し、12歳という若さで白血病により亡くなった佐々木禎子さんの紹介。
そして、平和への祈りを込めて今も世界中から広島へ千羽鶴が送られ続けている背景が解説されていきました。

そして、舞台は現代の広島にある女子高へと転換。
文化祭の出し物として「原爆」をテーマにしたミュージカルを作ることになった生徒たちが、グループに分かれて戦争の歴史を探究していくというストーリーです。

なぜ戦争が始まったのか、原爆開発の経緯と投下場所として広島が選ばれた理由、日本の軍国主義への傾倒と加害の歴史、そして現代も平和に関する議論で必ず論点となる核抑止に対する考えについてなど…。生徒たちはグループに分かれ、自分たちの「知らないこと」を調べていきます。

日清・日露戦争での勝利が、日本経済を潤してしまったという皮肉な現実。
「バンカ島虐殺事件」に代表される、日本が他国に対して犯した加害の歴史。
アメリカとの国力比較では日本が圧倒的に不利であることは明確であったこと。
ナチスへの恐怖から始まった「マンハッタン計画」が、ドイツ降伏後も止まらなかったこと。
核抑止論を巡って意見が対立する生徒や家族たち。


そして、舞台はエノラ・ゲイ襲来が襲来したあの日へ。

有害な放射性降下物とも知らずに「黒い雨」を喉の渇きから飲んでしまう人々。
情報統制により原爆であることを隠そうとした政府。
移動演劇の途中で被爆した劇団「さくら隊」。

中でも特に強く印象に残ったのは、在日朝鮮人の方々への差別です。
「日本のために働き、名前まで変えさせられたのに、なぜ治療すら拒絶されなければならないのか」という母親の悲痛な叫びは、戦後も長きにわたり法の枠組みから取り残された歴史の理不尽さを訴えていました。

悲しみは、終戦後も続きます。
「黒い雨に打たれたから」「ケロイドの傷があるから」「体が弱いかもしれないから」と、縁談や就職を断られ、社会から孤立していく被爆者の方々。
ヒロインが愛する人からの告白を、将来への不安から涙ながらに断るシーンは、観ていて本当に苦しいものでした。


そして舞台はまた高校に戻り、「抑止力」によるパワーバランスに頼るのではなく、粘り強い外交を重ねて戦争を回避することこそが、政治の果たすべき真の役割であるというメッセージが語られました。

外交に期待することは楽観的すぎるという立場もある中で、非核三原則を徹底的に訴える勇気のある素晴らしいミュージカルでした。


終演後は、ロビーでこの舞台になぎさ役として出演されていた津田愛子さんに久しぶりにお会いすることができました!

愛子ちゃんとは中学校が同じで、きちんとお話ししたのは中学2年生以来、10年弱ぶりのことでした。当時、バレエをしていた彼女から「ミュージカルの方向へ進みたい」というお話を聞いたこと、共通の話題だった聴音やコールユーブンゲンのことなどが、懐かしく思い出されました。

卒業後もネット上では活躍を見ていましたが、こうして舞台の案内をいただけてすごく嬉しかったです。ありがとう♪

今回は、過去の歴史を正しく知ることの大切さを改めて学ぶ、刺激的な観劇経験となりました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。